株式会社DRC
代表取締役 中尾 哲也

アメリカの大学卒業後、米国首都「マンダリンオリエンタル ワシントンD.C」でのフロント経験を経て、世界初の公式6ッ星ホテル「マンダリン・オリエンタル・東京」のゲストリレーションオフィサーを勤めた後、2009年に株式会社DRCを設立。
「一流の食材」と「質の高いサービス」、お客様が本当に求めるものを提供するレストランを展開。

さっそくですが、どのような経緯で創業されたのでしょうか?

もともと祖父がホテル業に従事しており、そんな祖父の背中をみていましたので、ホテル業には興味がありましたね。
その後、ワシントンDCでマンダリン・オリエンタルの初代総料理長の山本氏と出会い、マンダリン・オリエンタル・ワンシントンDCに就職しました。
そこでサービス業により興味を持ち、従事していたところ、マンダリン・オリエンタル・東京の立ち上げの話があり、山本氏と帰国したんです。
数年後、「2人で何か起業したいね」と言う話になり、株式会社DRCを設立しました。

山本氏との出会いが大きなきっかけだったのですね。
「焼肉」という業態は、何かこだわりがあったのでしょうか?

「焼肉屋」をやりたかったという訳ではありません(笑)。焼肉屋をやりたいから場所を決めるのではなく、場所から何をやるのか決めています。
この、たまプラーザという場所も、偶然知人から紹介された場所で、ファミリー層も多い立地だったため、焼肉屋をやることにしました。
弊社の店舗展開は、業態から入るのではなく、立地の特性をマーケティングした上で業態を決め、運営しています。

「焼肉屋」もたくさんある中で、DRC社ならではのこだわりはありますか?

差別化できるものには、徹底してこだわるようにしています。
内装はこだわることで素敵になります。同じ焼肉を食べることにおいても、周囲の雰囲気や内装が異なることで、お客様の食事の楽しみ方も変わると思っています。
お金をかけて変わること、満足度高く、お客様にお食事をしていただける空間を提供できるのであれば、徹底的にこだわります。
また、サービス力に関しては特にこだわっています。一度来店された方の特徴を記録して、お客様一人ひとりに合わせたサービスを提供しています。

具体的には、どのような取り組みをされていらっしゃるのでしょうか?

まず、初めてのご来店時から、お客様の特徴や家族構成、好みなどをデータベースとして記録しています。それらを活かし、2回目以降に来店されたお客様に喜んでもらえるように、お客様のお名前やお肉の焼き加減、たれ、お酒の好みなどを把握しておき、一人ひとりに合ったサービスを提供することを心がけています。
お客様にとったら「覚えてもらえている」という特別感とサプライズにつながります。サプライズの先に喜ばせるものがあると考えているので、経営理念の一つでもある「DELIGHT」を具現化し続けていきたいと思っています。

まさにサプライズですね。初回来店時が、とても大切な時となるのですね。

そうですね。短い時間でいかに良いサービスだったと感じていただけるように、オーダーのタイミングやご提供の仕方など、常にお客様の動きをみながら接客をするように伝えています。
例えば、24時間滞在するホテルや、何十時間も打合せを重ねて当日を迎える結婚式などは、時間をかけてお客様がして欲しいと思っていることを察知することができますが、飲食店の初めてのお客様に関しては特に、短い時間での対話や接客となりますので、その時間と空間の中で、どんなお客様なのか、どのような要望がありそうかをみるように心がけています。

中尾社長のホテルでの経験が活かされているのですね。
そのような、おもてなしをどのような方と一緒に提供していきたいですか?

まさに、オーナーシップを持っている方です。飲食店って楽をすればできるし、会社とか社長のために働くって思って欲しいのではなく、自分自身のために、企業をどう大きくしていくか考えられる人ですね。あとは、もちろん、人を喜ばせることが好きな人。
また、飲食業に誇りを持って働いてもらいたいと考えています。
DRCとしても、「飲食店だから」と蔑まれるのは嫌なので、働く先として良い場所を提供し、雇用を守っていきたいと考えています。そのため、定期的にレクリエーションを開催していたり、私自身も店舗に出向いて社員とご飯に行って、積極的にコミュニケーションをとるようにしています。

従業員の方へも、おもてなしの気持ちを大切にされてるんですね。
そんな御社が注目している企業はありますか?

実会社ではないですが、海外に店舗を出店している会社は、勢いもありますし、気になっていますね。
DRCも今後は海外展開も視野に入れていますが、私自身が元々海外にいましたし、今後は英語を使う機会を増やしていきたいと思っています。今の時代、英語を使えることは利点だと思いますし、使わないと勿体無いですしね。
また、研修を海外で実施したり、海外店舗で働くなど、従業員の働く場所の選択肢や視野を広げてもらいたいと思っていますし、現地での雇用にもつながると考えていますので。

海外展開も視野に入れていくとのことですが、次の一手としてはどのようなことを考えていらっしゃいますか?

引き続き幅広いジャンルで店舗展開を計画していますし、海外展開も視野に入れています。海外展開は今まさに進めているところですが、アメリカやアジア圏等の海外戦略を視野に入れ、立地に合わせた業態開発を考えています。
海外展開を視野に入れている理由としては、人材確保の戦略の一つとしています。今の時代、海外に出ていきたいという方も多いため、DRCも海外に店舗があるということで、人材確保をしていく武器にもなると思っています。
国内では、オンライン販売を強化することで、店舗運営以外での収益を得て従業員に還元をしていくこと。また、長期戦略としては、M&Aをして飲食店のオーナーを増やしていきたいですね。
M&Aにて投資をし、利益を得るだけでなく、その先にはオーナーを増やしていきたいという想いがあります。次世代を担う方々の中には、飲食業をやりたいが、お金も欲しいし、時間がないと言われる方も多いと思うので、ただサラリーマンをするのではなく、自分自身のお店を持ってもらうことで、オーナーシップを持てる人をたくさん作っていきたいと考えています。