株式会社日と々と
取締役 櫻井 正仁

2008年に「パンとエスプレッソと」を現代表取締役の山本拓三と開業。
2017年に株式会社日と々と設立。

早速ではありますが、どのような経緯で起業をされたのでしょうか?

もともと、代表の山本が不動産会社の子会社で飲食事業に従事しており、その飲食事業を買収したタイミングで山本と共同創業しました。それが「パンとエスプレッソと」の1年目の時ですね。
山本との出会いは、私が日本橋の「midi a midi」というパン屋を立ち上げた時でした。そこで作った私のパンを山本が気に入ってくれたのが、「パンとエスプレッソと」を立ち上げるきっかけとなりました。

櫻井さんは、もともとパンをつくることが好きだったのでしょうか?

そうですね。もともとお菓子も作るのも好きでしたし、食べること以前に、パンが「生き物」であり、「日によって表情が異なる」ということが、大変興味深かったんですよね。
鍋やフライパンをふるうにも、基本的には量とか決まっているじゃないですか。私自身、飽き性なので、パンの日々変わりゆく表情が性にあっていました。

なぜ、今の業態を始めることになったのでしょうか?

実は、山本が食べにきてくれた日本橋の店舗では、まったく売れていなかったんです、本当に。山本自身も、日本橋に来る前までは売れていないことを理由に、さぞかし不味いパンだと思っていたみたいなのですが、実際に味わってもらうと美味しいと思ってもらえていました。
ただ、日本橋で売れていなかったことは事実でもありますので、それらを売ると考えた時に「美味しいものをきちんと売れる場所にもっていかないと」という想いがありました。
だから、地域によって変わるパンや売り方をより一層考え直すきっかけとなりました。

現在の店舗でのこだわりなどはありますか?

現在では、表参道や世田谷、藤沢など様々な立地に展開していますが、地域によってパンの生地を変えています。
生地は私自身がつくっていますが、アレンジは各店舗のシェフにお任せしています。だから、メニューの開発会議などがある訳でもないですし、社長自身が試食して意見を出すといったこともありません。
また社名にあるように「日と々と」は、「一日、一日」と「パンとエスプレッソと」の店名とかけています。パンは食べるものだと思いますが、毎日同じだと飽きてしまうこともありますので、一食一食を大事にしようという想いをのせています。

店舗や商品づくりは、地域のどのようなところをみているのでしょうか?

各地域の金銭感覚はもちろん、普段目にしているものなどをみるようにしています。例えば、表参道で200〜300円のあんぱんを、他県でも同様の価格で購入されるかというと、そうでもないと思っています。
パンは毎日食べるものですので、そこまでお金をかける物でもなかったりします。「毎日食べるパン」のハードルをあげないように、食材の仕入れや、パンの大きさ、金額設定など細かな部分にこだわっています。
あとは、他がやらないことはやりたいと思っていますので、ワードやデザイン、商品から地域にあった店づくりをしています。

お店もかわった店名にしていると思いますが、こだわりがあるのでしょうか?

店名は、実はデザイナーさんとコピーライターさんに考えてもらっているんです。
「パンとエスプレッソと」は、私とバリスタの二人でオープンすることは決まっていましたが、お店自体は決まっていない中で決めてもらいましたし、平仮名とカタカナの店名はあまり見かけないですし、一目で何屋さんか分かりますよね。
「パンとエスプレッソと」があるからこそ、そこからずれないようにしながらも、何か違和感を残すような店名を考えてもらっています。「フツウニフルツ」などもそうですね。

そのような店づくりをどのような方と一緒にしていきたいですか?

このお店、雰囲気、商品が好きで学びたいという人ですね。
長く続けるためには、何かしら一本軸が通っていないといけないと思っています。稼ぎたいという人は飲食業だと難しいと思いますし、だからこそ、何かしら目的があるなら、そういった気持ちの人と一緒に働きたいです。
実際に、マニュアルやサービス研修などが特段ある訳でもありませんので、このサービスが好きとか、私自身のパンに興味を持ってきてくださる方も多いですね。

今後はどのような展開を考えていますか?

そうですね、「いつまでに何店舗」という明確な目標は特に考えていないです。
独立したいという想いがある人には、店舗を買い取らせて支援をしますし、企業の中で頑張っていきたいという人には、大きな店舗をつくってあげたいと思っています。
だから、人の成長に合わせて店舗展開をしていきたいですね。
あとは、このパンの美味しさを広めていきたいと思っています。様々な環境がある中で、地域ありきで、その各地域で何が売れるか考えていますので、新しいことにはどんどんチャレンジしていきたいですね。枠には捉われずに、フランチャイズの展開なども考えています。
常にトライ&エラーを繰り返していますが、エラーが多いのでそれらを活かしながら、だからチャレンジし続けられるのだと思います。